一人で回す

一人経理でマネーフォワード クラウドにそろえる:10人の会社の構成と年額、入れる順番

結論

従業員10人規模で会計・給与・勤怠・労務・経費をマネーフォワード クラウドにそろえるなら ビジネスプラン が前提で、年額は人数分を足して 年161,760円、2027年6月の改定後の更新からは年167,760円(税抜・公式の単価からの試算)です。

  • 入れる順番は、会計の科目と従業員番号という2つの「元」を先に決め、そこへ給与・勤怠・経費・年末調整をつなぐ 形が崩れにくいと考えます(推定)。従業員の情報の元は、給与ではなく クラウド人事管理 です(公式)
  • 一人担当の仕事は、つないだ後の 月1回の突き合わせ に移ります。確かめる所は、まず下のチェック表の5つです(推定)

私は、従業員10人規模の会社でバックオフィスを一人で担当し、会計・給与・勤怠・労務・経費をすべてマネーフォワード クラウドにそろえていました。 マネーフォワード クラウドは最初から使っていて、ほかのソフトから移してそろえたわけではありません。最後に使っていた法人プランは ビジネスプラン です。

この記事が役に立つ人

  • 従業員10人前後の会社で、経理と人事労務を一人で担当している人
  • 会計・給与・勤怠・経費を、1つのシリーズにそろえるか迷っている人
  • すでにマネーフォワード クラウドを一部だけ使っていて、残りもそろえるか考えている人

全体図:どこからどこへ、何が流れるか

マネーフォワード クラウドの各サービスと、データが流れる向き
マネーフォワード クラウドの各サービスと、データが流れる向き

図の矢印を、公式ヘルプの手順と一緒に表にしました。

どこからどこへ流れるものつなぐ条件(公式)
人事管理給与従業員の情報従業員番号で紐づける。番号が一致すれば氏名が違っても上書き。従業員番号・入社年月日・戸籍上の姓名が必須。人事管理 → 給与の一方向
人事管理勤怠従業員の情報従業員番号で紐づける。従業員番号・姓・名・入社日が必須
勤怠給与月ごとの勤怠の集計勤怠でAPI KEYを取得して給与で設定。両方の従業員番号の一致が必須
給与会計給与の仕訳給与で「確定処理」をすると、会計の「給与から入力」画面に仕訳の候補ができる
経費会計経費の仕訳経費側で連携先を選ぶ。勘定科目・補助科目は名前の完全一致、税区分も同じ名前が要る
経費給与立替経費の金額従業員番号と氏名の一致。給与に「立替経費」の支給項目が要る
給与年末調整確定した給与・賞与年末調整の画面から取り込む。計算した過不足税額は給与へ戻せる

出典:人事管理との連携方法(給与)/人事管理との連携方法(勤怠)/クラウド勤怠との連携設定方法/クラウド会計連携の使い方/会計との連携設定(経費)/クラウド経費連携の使い方(給与)

大事なのは、給与の従業員の情報は、勤怠へ直接は移せない ことです。公式のFAQでは、給与から従業員の一覧をCSVで書き出し、勤怠の形式に直して読み込む手順が案内されています(従業員情報をクラウド勤怠へ連携できますか?)。人事管理を元にすれば、給与・勤怠・年末調整・社会保険・マイナンバーへ同じ情報を配れます(クラウド人事管理)。なお、クラウド人事管理の従業員・組織の管理は「人事マスタ」に移り、給与の画面などでは「マネーフォワード クラウドの人事マスタ」と表示されます(表示名変更のお知らせ)。この記事の「人事管理」は、この人事マスタのことです。

私の構成

業務使っていたもの
会計マネーフォワード クラウド
給与マネーフォワード クラウド
勤怠マネーフォワード クラウド
労務マネーフォワード クラウド
経費マネーフォワード クラウド
年末調整マネーフォワード クラウド
プランビジネスプラン(法人)

給与・勤怠・経費から、会計へ仕訳が入るように連携していました。会計では補助科目を細かく使っていました(ツールごと、借入ごと)。バックオフィスのSaaSの合計は、10人規模で 月2万円以下 でした(当時の料金での実例です。いまの料金は下の試算を見てください)。

1つのシリーズにそろえると何が楽になるか

この節は体験ではなく、公式の仕組みから言える一般的な良さです。

  • 従業員の登録が1回で済む — 人事管理に入れた情報を、給与・勤怠・年末調整などへ配れます。別々のソフトだと、入社のたびに同じ人を何か所にも登録し、表記の違いで連携が止まる原因になります
  • 仕訳の候補が会計に自動でできる — 給与は確定処理のたび、経費は設定したタイミング(明細の作成時・申請の承認時など)で、会計に仕訳の候補ができます。一人担当が手で打つのは、候補の確認と登録になります
  • 契約と請求が1つ — ビジネスプランの1契約で、会計・経費・給与・勤怠・人事管理・年末調整・社会保険などを使えます(Web契約の料金体系)。請求書が1通なので、毎月の支払いの確認も1回です

10人で年いくらか(2027年6月の改定の前後)

ビジネスプランは、基本料金に含まれる人数を超えた分に、月ごとの料金(従量課金)がかかります。基本料金だけを見ると安く見えるので、人数分を足して見ます。

前提(試算):従業員10人、年払い。10人全員が給与・勤怠・年末調整・社会保険・マイナンバー・人事管理に登録され、経費も10人が毎月使う。会計を使うのは3人以内(顧問税理士などの士業のアカウントは数えない)。

内訳含まれる人数超えた分の単価(1名・月)10人のとき(月)
給与5名300円1,500円
勤怠5名300円1,500円
経費5名500円2,500円
年末調整5名100円500円
社会保険5名100円500円
マイナンバー5名100円500円
人事管理10名600円0円
会計3名300円0円
人数分の合計7,000円(年84,000円)
年払い(税抜)改定前改定後(2027年6月1日以降の更新から)
基本料金77,760円83,760円
人数分(上の表)84,000円84,000円(単価の変更はお知らせに記載なし)
年の合計161,760円167,760円
月あたり13,480円13,980円
税込にすると177,936円184,536円
  • 経費を使う人が5人以内なら、経費の分(年30,000円)はかかりません
  • 月払い なら基本料金は月7,980円(改定後8,980円)で、年払いより年18,000円(改定後は年24,000円)高くなります
  • 年末調整の人数分も 毎月 かかります(月末に在籍している人数で数える)
  • マイナンバーは、従業員と取引先の登録数の多い方で数えます(公式)。支払調書を出す取引先などを登録すると、人数分が増えることがあります
  • ビジネスプランのAI-OCRの追加料金(101件目以降1件20円)は、契約の更新時期に関係なく、2027年6月1日以降に使った分からかからなくなります(公式)

出典:料金プラン(法人)/従量課金対象はどのようにカウントされますか?/クラウド年末調整の利用料金/料金体系の一部改定について

スモールビジネスプランは、各サービスに3名まで しか登録できないので、10人の給与や勤怠を回すなら選べません(スモールビジネスプランのユーザー数)。改定でいつから・いくら上がるか、社長への伝え方は、こちらにまとめています → マネーフォワード クラウドの法人料金改定(2027年6月)

まだマネーフォワード クラウドを使っていない会社は、公式の無料お試しで、ビジネスプラン相当の機能を1か月使えます(クレジットカードの登録なし・自動で課金されない:料金プラン)。

入れる順番(推定)

公式ヘルプに「この順で入れる」という決まりはありません。上の連携の条件から、先に決めた「元」を後から変えずに済む順 を組みました。

順何を先に決めることなぜこの位置か
1会計勘定科目・補助科目・部門・税区分の名前経費からの連携は 名前の完全一致。後で名前を変えると、つないだ先の設定も直すことになる
2人事管理従業員番号の付け方、入社日、戸籍上の氏名給与・勤怠の紐づけはすべて従業員番号。番号・入社日・氏名がないと取り込まれない
3給与支給・控除の項目、「給与から仕訳のルール設定」確定処理した給与が、会計の仕訳の候補になる
4勤怠就業ルール、給与へ送る項目勤怠の集計を給与に取り込む。給与側の項目が先にあると設定しやすい
5経費連携先の会計、仕訳を作るタイミング、給与の「立替経費」会計(仕訳)と給与(立替金)の両方へ流れるので、受け皿の2つが先
6年末調整・社会保険対象の従業員、扶養の情報人事管理と給与のデータを使う

マスター(科目・部門・従業員)は、サービスごとに別々に作らず、この表の1(会計)と2(人事管理)の1か所で決めます。進め方は、1つ入れたら1か月回して、ずれがないのを見てから次へ です。まとめて入れると、止まったときにどこが原因か分からなくなります。

9〜11月に始めるなら、年末調整が先になることがある

年末調整だけを先に使う選択肢があります。マネーフォワード クラウド年末調整は、ほかの給与ソフトを使ったままでも 給与のデータを取り込んで使えます(クラウド年末調整)。

年の途中で給与をマネーフォワードに移した場合は、確定処理をしていない月の給与が年末調整に足りなくなります。公式では、確定した月を取り込んだあと、1〜12月の給与・賞与をCSVで書き出し、足りない月だけを直して読み込み直す手順です。取り込んだ月の金額は編集しない のが条件です(年度途中でクラウド給与を使い始めました)。

秋に始めるなら「年末調整を先に、給与は1月から」とすると、月ごとに補う作業は要らず、今の給与ソフトから1年分を取り込む形になります。過不足税額は今の給与ソフトに入れます(推定)。年の途中で給与を切り替えるときの注意は → 給与ソフトを年の途中で切り替えたときの年末調整

月1回の突き合わせ(チェック表)

つないだ後は、毎月まずこれを見れば、ずれに早く気づけます(推定)。

いつどこで何を見るか
入社・退職があった月人事管理と、給与・勤怠の従業員一覧従業員番号と人数が同じか
給与の確定処理のあと会計の「給与から入力」その月の対象データに「※仕訳登録済み」と出ているか
経費の締めのあと会計の「経費・債務支払から入力」承認した件数と、仕訳の候補の件数が合うか
月末会計の試算表預り金(所得税・住民税・社会保険料)の残高が、控除したがまだ納めていない額と合うか(納付日・納期の特例の有無で、あるべき残高は変わる)
請求が来たとき料金明細の「内訳」人数分の料金が、実際の在籍人数と合っているか

向かない会社・欠点

  • 顧問税理士がマネーフォワード クラウドに対応していない会社 — 決算のデータの受け渡しの形を先に確かめます
  • 会計・給与のどちらかを、ほかのソフトで続けたい会社 — 1つのシリーズの良さは、仕訳と従業員の情報が中でつながることです。一部だけなら、つなぎ方をソフトごとに確かめる必要があります
  • 乗り換えにくくなる — 良い面の裏返しです。マスターも連携も1つのシリーズに寄るので、将来移すときは、移す先でつなぎ直すことになります
  • 人数が増えると、人数分の料金が効いてくる — 基本料金ではなく、人数で年額が決まる部分が大きくなります

読む順番(選ぶ→移す→つなぐ→止まったとき)

  1. 選ぶ:法人料金改定(2027年6月)と、続ける場合のプラン/freee会計とマネーフォワード クラウド会計の比較/会計ソフトを乗り換えるか決めるときの5項目
  2. 移す:マネーフォワード クラウド会計への乗り換え手順
  3. つなぐ:補助科目の作り方/自動仕訳ルールの作り方/勤怠と給与の連携手順/経費の仕訳が会計に連携されないとき/年末調整のやり方
  4. 止まったとき:仕訳のインポートが止まるとき/口座連携ができないとき

よくある分かれ道

  • freeeとどちらにするか — どちら向きにも、先に顧問税理士の対応と、今の給与・勤怠ソフトとのつながりを見ます → freee会計とマネーフォワード クラウド会計の比較
  • 会計だけマネーフォワードで、給与・勤怠は別のソフト — 各サービスのユーザーが3名以内なら、スモールビジネスプランも候補です。ただし給与の仕訳は自動ではつながらないので、給与ソフトの書き出しを会計に取り込む形を先に確かめます → 仕訳のインポートが止まるとき
  • 年の途中で給与を切り替える — 上の「9〜11月に始めるなら」を先に読みます

つまずきやすい所

  • 従業員番号を後から付け直す — 給与・勤怠・経費の紐づけは、すべて従業員番号です。最初に付け方(桁数・退職者の番号を使い回さない など)を決めておきます
  • 人事マスタにない情報を、給与だけに入れておく — 2026年9月下旬ごろから、人事マスタから従業員の情報を取り込む(更新する)と、人事マスタに登録のない事業所や休職・休業の情報は、給与からも消える予定です(「人事マスタ」との連携改善のお知らせ・2026-09-26確認)。こうした情報も、元の人事マスタに入れておきます
  • 会計の科目名を後で変える — 経費からの連携は名前の完全一致なので、変えたら経費側も直します
  • CSVで取り込むと形式で止まる — 私も、マネーフォワードに仕訳を取り込んだとき、CSVの形式の違いで止まったことがあります。シリーズの中でつなげる所は、なるべくCSVを通さない形にします。なお、クラウド給与の従業員CSVは2026年9月下旬ごろに新しい形式になり、前の形式のファイルでの取り込みはエラーになる予定です(従業員CSVファイルのバージョン更新予定のお知らせ・2026-09-26確認)。取り込む直前に書き出し直します
  • 年末調整の外国人の従業員と扶養 — 年末調整もマネーフォワードで行いましたが、つまずいたのは外国人の従業員と扶養の処理でした。ソフトをそろえても、判断が要る所は残ります → 外国人の従業員の年末調整
  • ツールより先に業務フローを決めていない — 誰が・いつ・何を入力し、誰が確認するか。私は、これを先にやっておけばよかったと思っています → 一人バックオフィスで最初にやるべきは、業務フローのルール化

まとめ

  • 10人規模でそろえるなら ビジネスプラン。年額は 人数分を足して 見る(試算で年161,760円、改定後の更新から年167,760円・税抜)
  • 入れる順番は 会計の科目と従業員番号を先に決め、給与→勤怠→経費→年末調整とつなぐ(推定)。従業員の情報の元は 人事管理
  • つないだ後は、月1回、突き合わせの5項目 を見る

更新の記録

  • 2026-09-26:クラウド人事管理が「人事マスタ」の表示になったこと、人事マスタからの取り込みで給与だけにある事業所・休職の情報が消える予定であることを追加。チェック表の「給与から入力」の表示を公式どおり「※仕訳登録済み」にした。チェック表の預り金の行を直した。AI-OCRの追加料金の条件、マイナンバーの数え方、人事管理から給与・勤怠への連携の条件を公式どおりに分けて書いた。年末調整を先に使う場合の説明を直した。従業員CSVの形式変更のお知らせを追加
  • 2026-09-25:「マネーフォワード クラウドで会計・給与・勤怠・経費をつなぐ順番」の記事の中身をこの記事にまとめた。従業員の情報の元を「給与」から「人事管理」に直した(公式)。入れる順番を推定と明記。10人での年額の試算(2027年6月の改定の前後)と全体図、月1回のチェック表を追加
  • 2026-09-24:公開