会計・経費

freee会計から弥生会計へ移行する手順【法人・2026年版】弥生会計 Next・デスクトップ版の違いと、口座・独自の科目・品目タグの合わせ方

この向き(freee会計から弥生会計へ)の移行を、私はしていません。手順と画面の名前は、freeeと弥生の公式ヘルプで 2026-09-25に確認 したものをまとめています。私がfreee会計で独自の科目を作り、タグは主に品目を使っていた経験から、その2つを弥生側でどう受けるか を厚めに書きます。

freeeと弥生のどちらにするかをまだ決めていない場合は、先に freee会計と弥生会計の比較(法人) を読んでください。

結論

移し先は弥生会計 Nextかデスクトップ版にし、期首に切り替えて前期末の貸借対照表を期首残高として入れ、取り込む前に口座・独自の科目・品目タグ・インボイスの区分の対応表を作るのが、一人で移すときのいちばん軽い形です。

結論の中身

  • 移し先は 弥生会計 Next(クラウド)かデスクトップ版 です。弥生会計 オンラインは新規の申し込みが終わっています(弥生会計 オンライン 料金・プラン)。すでにオンラインを契約している人向けの違いは、後ろの節にまとめます
  • 仕訳は、freeeの仕訳帳を 「弥生会計」の形式で書き出せば、弥生会計 Nextは形式を直さずに取り込めます(仕訳データをインポートする|弥生会計 Next)。止まるのは形式ではなく、名前の対応 です
  • 対応で迷うのは4つ:①口座(freeeは「現金及び預金」+口座名で書き出す)②freeeで作った独自の科目 ③品目タグを補助科目にするか摘要に残すか ④インボイスの区分。取り込む前に、この4つの対応表を作ります
  • 一人で移すなら、期首に切り替えて、前期末の貸借対照表を期首残高として入れる 形がいちばん軽い。freeeは有料プランが切れると仕訳帳を書き出せなくなる ので、解約の前に全部の期を書き出します

弥生会計 Nextは、上位のプラン(ベーシックプラス)相当の機能を 最大2か月無料 で試せます(決算書の作成・出力は使えない、1事業者1回まで、終わっても自動で請求はされない、作ったデータは有償プランに引き継がれる、と公式の料金ページにあります)。本番の前に、freeeから書き出した1か月分を取り込んでみるのに使えます。

この記事が役に立つ人

  • freee会計を使っていて、弥生会計への乗り換えを決めた(決めかけている)法人の担当者
  • 顧問税理士が弥生会計を使っていて、合わせることになった人
  • 従業員10人前後の会社で経理を一人で担当していて、移行も自分でやる人

乗り換えるかどうかから考えるなら、先に 会計ソフトを乗り換えるか決めるときに見る5項目 を読んでください。

まず、移し先の弥生会計を決める

弥生会計は製品によって、取り込みの画面も上限も違います。最初にどれへ移すかを決め、顧問税理士が使っている製品と合わせます。

弥生会計 Next弥生会計(デスクトップ版)弥生会計 オンライン
新しく契約できるかできるできる新規の申し込みは終了
仕訳の取り込み画面[設定]→[インポート]→[仕訳データ][仕訳日記帳]を開いて[ファイル]→[インポート][高度な機能]→[弥生データのインポート]
1ファイルの上限5,000行まで。1つの仕訳は100行まで公式ヘルプに行数の上限の記載は見当たらない1,000行まで・1.0MBまで。複合仕訳は20行まで
取り込める日付処理中の会計期間の中だけ事業所データの会計期間の中だけ前年度の期首日以降
弥生にない科目・補助科目取り込み中に「追加」か「置換」を選ぶマッチングリストで「作成」か「変換」を選ぶ取り込み中に「変換」か「追加」を選ぶ
部門取り込める取り込める(スタンダードは部門を取り込めない)取り込まない
取り消し—取り込み後は元に戻せない。先にバックアップ同じファイルをもう一度入れると重複する

出典:仕訳データをインポートする(Next)/5,000行を超えるインポートデータを分割したい(Next)/データのインポート(デスクトップ版)/インポートのエラーログファイル(デスクトップ版)/仕訳データの項目と記述形式(デスクトップ版)/インポートする際の制限事項(オンライン)

弥生の公式ページ「「freee」からのデータ移行手順」は、弥生会計 オンライン(とやよいの青色申告 オンライン)向け です。Nextやデスクトップ版に移す人は、上の表の各製品のヘルプを見ます。

この記事の手順は 弥生会計 Next を軸に書き、デスクトップ版とオンラインで違う所は、それぞれ別の節にまとめます。

移すデータ・移さないデータ

データ移し方メモ
仕訳freeeの仕訳帳を「弥生会計」の形式で書き出して取り込む期首に切り替えて前期の仕訳を移さないなら、要らない
期首残高freeeの前期末の試算表(貸借対照表)を見て、弥生に入れるfreeeから弥生の期首残高の形式で書き出す機能は、ヘルプに見当たらない。手で入れるか、弥生の形式のCSVを作って取り込む
勘定科目・補助科目仕訳の取り込みの途中で、弥生にない名前を追加するか置き換える先にfreeeの勘定科目・取引先・品目の一覧を書き出し、対応表を作る
固定資産台帳Nextは弥生の形式で取り込める。デスクトップ版・オンラインは登録し直すfreeeの固定資産台帳をPDFかCSVで書き出して、見ながら入れる
請求書・ファイルボックスの証憑・自動登録のルール移す機能は見当たらないfreeeから書き出して保存し、弥生で作り直す
前期までの帳簿そのもの移さずに保存freeeの契約が切れる前に書き出す(後ろの「freeeのデータの保存と解約」)

出典:期首残高データをインポートする(Next)/固定資産データをインポートする(Next)/[弥生データのインポート]メニューの基本的な使い方(オンライン)/固定資産台帳をPDFまたはCSVでエクスポートしたい(freee)

期首か期中か

切り替え方弥生に入れるもの手間
期首 × 前期の仕訳は移さない前期末の残高(期首残高)だけいちばん少ない
期首 × 前期の仕訳も移す前期の期首残高+前期の仕訳 → 次年度作成多い
期中 × 前期の仕訳は移さない期首残高+当期の期首から切り替え前月までの仕訳中くらい
期中 × 前期の仕訳も移す上の2つを両方いちばん多い

一人で移すなら、期首 × 前期の仕訳は移さない形が現実的 です。前期の数字は、freeeから書き出した決算書・試算表・仕訳帳を保存しておけば見られます。

弥生会計 Nextに前期の仕訳も入れたい場合は、最初に会計期間を設定するときに、入れたい一番古い年度を選びます。Nextでは過去の年度を後から足せず、当期に仕訳を入れたあとは会計期間を変えられないからです(弥生会計 Nextに過去の仕訳データをインポートしたい)。

取り込む前に決めておくこと

ここが、公式の手順には書かれていない部分です。名前の対応を決めずに取り込むと、取り込みの画面で1つずつ迷い、あとで直す量が増えます。

1. 顧問税理士が使っている弥生会計の製品

私が会計ソフトを選ぶときの決め手は、税理士が対応しているかでした。弥生へ移す理由が税理士なら、なおさら先に聞きます。

  • 事務所が使っているのは、弥生会計 Next・デスクトップ版のどれか(データの受け渡し方が変わる)
  • 科目の体系を事務所の標準に合わせるか(合わせるなら、下の「独自の科目」の置き換え先が決まる)
  • 期首残高と取り込み後の試算表を見てもらえるか、その費用

聞き方は 会計ソフトは顧問税理士の対応を確かめてから選ぶ にまとめています。

2. 口座の扱い:「現金及び預金」をどう受けるか

freeeの仕訳帳を弥生会計の形式で書き出すと、口座で決済した行は、勘定科目が口座の「決算書の表示名」、補助科目が口座名 になります。法人の銀行口座の表示名は初期の設定で「現金及び預金」、クレジットカードは「未払金」などです(仕訳帳を出力して弥生会計に取り込む)。

弥生会計は「普通預金」「定期預金」のように預金の種類ごとの科目を持つので、そのまま取り込むと「現金及び預金」という科目が1つできて、全部の口座がその下に入ります。受け方は2つです。

受け方やること向いている場合
A. freee側で直してから書き出すfreeeの[マスタ・口座]→[勘定科目]で、口座ごとに決算書の表示名を「普通預金」「当座預金」などに変える。選択肢になければ[決算書表示名の編集]で追加する普通・当座・定期など、種類の違う口座が複数ある
B. 弥生側で置き換える取り込みの画面で「現金及び預金」を「普通預金」に置換(デスクトップ版は「変換」)し、口座名の補助科目を追加する口座が普通預金だけ

freeeで口座のカテゴリーは変えられませんが、決算書の表示名は変えられます(【法人】勘定科目の決算書上の表示名を確認・変更する)。Aにする場合、freeeで出す決算書の表示も変わるので、前期の決算書のPDFを先に保存してから 変えます。

弥生会計 Nextで銀行口座の明細ボックスを作ると、補助科目が自動で登録されます(期首残高(開始残高)を設定する)。freeeの口座名と名前が違うと、同じ口座の補助科目が2つできるので、取り込みで「置換」を選び、明細ボックスの補助科目に寄せます。

3. freeeで作った独自の科目

私はfreeeで、車両費からガソリン代を分けたり、通信費を細かく分けたりして、独自の科目を作っていました。こうした科目は弥生の初期の科目にないので、取り込みの画面で「未登録の項目」として出てきます。先に、freeeの[マスタ・口座]→[勘定科目]→[エクスポート]→[勘定科目csvエクスポート]で一覧を出し(勘定科目をエクスポート・インポートする)、1つずつ次のどちらにするかを決めます。

freeeの独自の科目の例弥生での受け方決め方
ガソリン代(車両費から分けた)弥生の「車両費」に置き換え、「ガソリン代」は補助科目にする決算書では車両費にまとまる。内訳を月次で見たいだけなら、補助科目で足りる
通信費を分けた科目(電話・回線など)弥生の「通信費」に置き換え、内訳を補助科目にする同じ。科目を増やすと、税理士の標準の科目表とずれる
決算書にも独立して出したい科目弥生に同じ名前の科目を追加する追加するときは、どの区分(カテゴリ)に入れるかを選ぶ

置き換えた場合、科目の違いは取り込みで吸収できますが、分けていた内訳は消えます。内訳を残したいなら、置き換える前にfreee側でその科目の行に品目を付けておくと、品目が補助科目として出ます(次の4)。

デスクトップ版でマッチングリストから科目を追加すると、法人のデータでは [決算書項目]が「指定なし」 のまま登録され、決算書を作るときにエラーになります(インポート時のマッチング設定)。追加したら、その場で決算書項目を設定します。

4. 品目タグを補助科目にするか、摘要に残すか

freeeは勘定科目の下に補助科目を作る形ではなく、取引先・品目・口座名が補助科目にあたります(freeeは補助科目を使った記帳・集計に対応している、と案内しています。freeeは補助科目に対応していますか)。弥生会計の形式で書き出すと、freeeが次の決まりで補助科目を入れます(仕訳帳を出力して弥生会計に取り込む)。

  • 売掛金・買掛金・借入金・未払金・前払金などは 取引先 が補助科目になる
  • 口座は 口座名 が補助科目になる
  • それ以外の科目は、品目があれば品目、なければ取引先 が補助科目になる
  • 取引先・品目・メモタグ・備考・明細の取引内容は、まとめて 摘要 に入る

新しい書き出し方(テンプレートを使う書き出し。次の「手順」の②)のファイルの中身は、CSVテンプレートの各形式の仕訳ファイルについて に形式ごとの説明があります。どちらで書き出す場合も、1か月分を書き出して、補助科目の列に何が入ったかを先に確かめます。

私はfreeeのタグを主に品目で使っていました。品目を多く使っていた場合、全部をそのまま補助科目にすると、弥生の補助科目の数が増えます。科目ごとに、次の表で振り分けます。

品目で分けていた内容弥生での置き場所理由
相手ごとに残高を追うもの(売掛金・買掛金・借入金)補助科目=取引先freeeも自動で取引先を出す。品目は摘要に回す
費用の内訳で、月次や決算で金額を見たいもの(通信費の電話・回線など)補助科目=品目補助元帳・補助残高で金額を追える
件数が多く、金額を集計しないもの(案件名・細かい用途)摘要に残す補助科目を増やすと入力の候補が長くなるだけ。オンラインは補助科目が100件以上ある科目の取引を取り込めない
部門として使っていたものNext・デスクトップ版(スタンダード以外)は部門オンラインとスタンダードは部門を取り込めないので、補助科目か摘要

摘要は長くなりやすい ので、書き出すときに摘要へ入れる項目を絞ります(旧い書き出し方では、摘要に表示する内容を選べます)。弥生会計 オンラインは、摘要の30文字を超える部分を切り捨てて取り込みます(インポートデータの記述形式(オンライン))。

5. 消費税:経理方式とインボイスの区分

免税事業者などからの仕入があり、控除の割合が混ざっているなら、テンプレートを使う書き出しの方が、freeeでの区分がそのまま弥生に渡ります。 どちらで書き出しても、取り込んだあとに税区分ごとの合計を突き合わせます(後ろのチェック表)。

6. 口座の連携を始める日

弥生で銀行口座やカードの明細の自動取得を始める日を、freeeで最後に記帳した日の翌日 にそろえます。前の日付から取得すると、freeeから移した仕訳と同じ取引が二重に入ります。

ここまで決まったら、弥生会計 Nextの無料体験で、1か月分の仕訳を取り込んでみると、置き換えで迷う所が本番の前に分かります。

手順(freee会計から弥生会計 Nextへ)

画面の名前は、各公式ヘルプの表記に合わせています。画面は変わることがあるので、作業の前に段ごとのリンク先も開いてください。

① 弥生会計 Nextの初期設定

事業所の情報・会計期間・消費税の設定(課税方式・経理方式)を入れます。前期の仕訳も移すなら、会計期間は 入れたい一番古い年度 にします。銀行口座・クレジットカードの明細ボックスを、ここで作っておきます。

② freeeから書き出して保存する

移す前に、freeeから次のものを書き出して保存します。対応表を作るためと、後で見返すためです。

仕訳を移す場合は、仕訳帳も書き出します。書き出し方は2つあります。

  • テンプレートを使う書き出し:[会計帳簿]→[仕訳帳]→[インポート・エクスポート]→[CSVエクスポート]で、テンプレートに「弥生会計」を選び、文字コードを選んで[出力開始](仕訳帳をCSV形式・PDF形式で出力する)
  • 旧い書き出し:[会計帳簿]→[仕訳帳]で期間を絞り込み、[インポート・エクスポート]→[CSV・PDFエクスポート(旧)]で「弥生会計」を選び、摘要に表示する内容を選んで[出力開始](仕訳帳を出力して弥生会計に取り込む)

どちらも、終わるとメールが届き、[出力した帳票一覧]から[ダウンロード]します。Nextは1ファイル5,000行まで なので、最初から月ごとか四半期ごとに期間を絞って書き出します。何も絞り込まないと、今の会計期間の全部の仕訳が出ます。

③ 期首残高を入れる

Nextの[設定]→[期首残高]で、freeeの前期末の貸借対照表の金額を入れます。資産は[借方(資産)]、負債・純資産は[貸方(負債・純資産)]のタブです。繰越利益は最後に自動で計算されるので入れません。

  • 預金:freeeの貸借対照表は、流動資産の欄に 口座ごとの残高 が出ます。これを、弥生の普通預金などの補助科目(明細ボックスの口座)ごとに入れます
  • 売掛金・買掛金:freeeの貸借対照表の「表示するタグ」で[取引先]を押すと、取引先ごとの残高が出ます(freeeは補助科目に対応していますか)。これを補助科目ごとに入れます

[保存]で「貸借バランス」に差額があると聞かれるので[調整する]を押し、繰越利益の額が前期の決算書と一致するか を確かめます。一致しなければ、入れた残高のどこかが違います。

科目が多い場合は、[設定]→[インポート]→[期首残高データ]で、弥生の形式のCSVを取り込むこともできます。ファイルの日付がNextの期首日と一致していないと取り込めません(期首残高データをインポートする)。

④ 仕訳を取り込む(期中に切り替える・前期も移すとき)

  1. [設定]→[インポート]→[仕訳データ]を選び、ファイルを指定する
  2. 形式に問題があると、エラーの行と内容が出る(画面に出るのは10件まで)。直してから指定し直す
  3. [アップロード]を押す。内容に問題があると「直してから取り込む」か「エラーの行を除いて続ける」かを選ぶ
  4. 弥生にない勘定科目・補助科目・部門・税区分が「未登録の項目」として出る。上で作った対応表どおりに「追加」か「置換」を選ぶ(税区分は置換だけ)
  5. [登録して次へ]→[インポート]。終わると仕訳日記帳が出る(今月が表示されるので、月を切り替えて見る)

置換の初期値は「未確定勘定」になっています。 そのまま進めると、分からない仕訳の置き場の科目に入るので、1つずつ正しい科目を選びます。

前期の仕訳から移す場合は、前期で取り込みが終わったら[決算]→[次年度作成]で翌年度を作り、年度ごとに繰り返します(弥生会計 Nextに過去の仕訳データをインポートしたい)。会計期間の外の日付の仕訳は取り込まれない ので、ファイルは会計年度をまたがないように分けます。

⑤ 固定資産台帳

Nextは、弥生の形式の固定資産データを取り込めます(固定資産データをインポートする)。件数が少なければ、freeeの固定資産台帳を見ながら手で登録しても手間は変わりません。取得日・取得価額・償却方法・耐用年数・期首の帳簿価額を、freeeの台帳と1件ずつ合わせます。

⑥ 突き合わせる

下の「突き合わせのチェック表」で、freeeと弥生の数字を合わせてから、弥生での入力を始めます。

デスクトップ版の弥生会計に移す場合

Nextとの違いは次のとおりです。

  • 取り込む前に事業所データのバックアップを取ります。 取り込んだあとで元に戻す機能はありません(データのインポート)
  • 仕訳は、[帳簿・伝票]から仕訳日記帳を開き、[ファイル]→[インポート]で取り込みます。freeeのヘルプでは、ファイルを選ぶ画面の「ファイル形式」を「txt」ではなく 「すべて」 にすると、freeeから書き出したファイルをそのまま選べる、とされています
  • 弥生にない科目・補助科目・税区分・部門は マッチングリスト の画面で決めます。科目・補助科目・部門は「作成」か「変換」、税区分は「変換」だけです(インポート時のマッチング設定)。補助科目の「変換」は、その勘定科目に補助科目が1つもないと選べません
  • 期首残高は[設定]→[科目残高入力]で入れます(前期繰越残高(開始残高)の入力)
  • 取り込めないと、エラーログのファイルに「会計期間外の仕訳です」「先頭または末尾に空白を含めることはできません」などの理由が行ごとに書かれます(インポートのエラーログファイル)
  • スタンダードでは部門を取り込めません(仕訳データの項目と記述形式)。同じ名前の勘定科目が2つ以上あると、仕訳を取り込めません(データのインポート)

すでに弥生会計 オンラインを契約している場合

新規の申し込みは終わっていますが、契約中の人は次の点に気をつけます。

  • 取り込みは[高度な機能]→[弥生データのインポート]。取引データ(仕訳)と期首残高を、弥生の形式のファイルで取り込めます([弥生データのインポート]メニューの基本的な使い方)
  • 1ファイル1,000行・1.0MBまで、文字コードはShift-JISだけ。freeeのテンプレートを使う書き出しなら、文字コードでShift-JISを選べます
  • 取り込めるのは 前年度の期首日以降 の取引。部門は取り込まれず、摘要は30文字、勘定科目は12文字、補助科目は15文字を超える部分が切り捨てられます
  • 補助科目が100件以上ある科目(売掛金・買掛金・未払金など一部を除く)の取引、「製」で始まる製造原価の科目の取引は取り込めません
  • 固定資産は取り込めないので、登録し直します
  • 同じファイルを2回取り込むと、上書きではなく重複します

出典:インポートする際の制限事項/インポートデータの記述形式

freeeと弥生のズレ:どこで止まりやすいか

ズレfreee会計弥生会計どうするか
預金口座ごと。書き出すと「現金及び預金」+口座名普通預金・当座預金など種類ごとの科目+補助科目freeeで口座の決算書表示名を変えるか、弥生で置換する(決めること2)
クレジットカード口座として持つ。書き出すと「未払金」+カード名未払金の補助科目カードごとの補助科目にする
補助科目取引先・品目・口座名で代わりに持つ科目の下の補助科目科目ごとに取引先か品目かを決める(決めること4)
独自の科目自由に作れる置換すると内訳が消える置換か追加かを1つずつ決める(決めること3)
摘要取引先・品目・メモタグ・備考・明細の内容摘要1つ書き出すときに摘要に入れる項目を絞る
部門部門タグ部門(製品による)取り込めない製品では補助科目か摘要へ
決算整理仕訳決算整理仕訳の区分「本決」の仕訳freeeは決算整理の仕訳に「本決」を付けて書き出す。前期を移すときに確かめる
インボイス取引ごとの適格・区分税区分の末尾に請求書区分テンプレートを使う書き出しなら区分が渡る(決めること5)

突き合わせのチェック表

弥生での入力を始める前に、次の5つをfreeeの数字と突き合わせます。1つでも合わなければ、先に進まずに原因を探します。

見るものfreeeで見る所弥生で見る所合っている状態
件数書き出したファイルの行数(見出しの行を除く)取り込んだ期間の仕訳日記帳の件数同じ。分けて取り込んだ場合は合計で同じ
合計取り込んだ期間の仕訳帳の借方・貸方の合計同じ期間の仕訳日記帳の合計借方・貸方とも1円まで同じ
残高前期末の貸借対照表の、預金(口座ごと)・売掛金・買掛金・未払金・借入金期首残高、残高試算表の同じ科目と補助科目科目ごと・補助科目ごとに同じ。繰越利益が前期の決算書と同じ
期間書き出した最初の日と最後の日取り込んだ仕訳の最初の日と最後の日月の抜け・重なりがない
消費税取り込んだ期間の税区分ごとの合計同じ期間の消費税の集計税区分ごと、請求書の区分ごとに同じ

預金は、通帳の残高とも合わせます。口座を「現金及び預金」のまま取り込んでいると、科目の合計は合っていても口座ごとの内訳が見えないので、補助科目の単位まで見ます。

freeeのデータの保存と、解約のタイミング

法人の帳簿書類は、確定申告書の提出期限の翌日から7年間 保存します。青色申告で欠損金が出た事業年度は 10年間 です(国税庁 No.5930 帳簿書類等の保存期間)。

freeeは、有料プランの支払いを止めると、残りの期間が終わったあと「プラン未契約」になります(freeeから退会する)。プラン未契約では、取引の閲覧も、仕訳帳・総勘定元帳のCSV・PDFの出力もできません。 データ自体は残り、有料プランを契約し直せば見られます(【法人】プラン未契約の一部機能の提供終了について)。

そのため、支払いを止める前に 次のものを書き出して保存します。まとめて書き出す機能はなく、[その他設定]→[各種エクスポート]から1つずつ書き出します(データのバックアップ(各種エクスポート)を行う)。

  • 各期の仕訳帳・総勘定元帳・試算表(貸借対照表・損益計算書)・決算書(PDFとCSV)
  • 固定資産台帳
  • 勘定科目・取引先・品目の一覧
  • ファイルボックスに保存した領収書・請求書のデータ(保存のしかたは顧問税理士と決める)

事業所の削除はしません。 削除すると、freeeに登録したデータはすべて消え、戻せません(freeeに登録したデータをダウンロードする)。

前期の決算と申告をfreeeでするなら、支払いを止めるのは申告が終わって、書き出しを確かめてから です。

つまずきやすい所

  • 同じファイルを2回取り込んだ — デスクトップ版は警告なしに重複し、オンラインも上書きではなく重複します。取り込んだファイルには、名前に「済」を付けて分けておきます
  • ファイルを分けたら、複合仕訳の途中で切れた — 複合仕訳は識別フラグ「2110」の行から「2101」の行までが1つの仕訳です。分ける位置は、最後の行の識別フラグが「2000」「2111」「2101」のどれかになる所(「2110」「2100」で終わらない所)にします(5,000行を超えるインポートデータを分割したい)。freeeで期間を月ごとに絞って書き出せば、この問題は起きません
  • 「未確定勘定」に仕訳が入った — Nextの置換の初期値のまま進めた場合です。仕訳日記帳で未確定勘定を絞り込んで直します
  • 取り込めない仕訳が残った — 日付が弥生の会計期間の外、または入力を制限している期間の中にある場合です
  • 決算書を作ろうとしたらエラーになった — デスクトップ版で追加した科目の決算書項目が「指定なし」のままです(決めること3)
  • 口座の補助科目が2つずつできた — 明細ボックスの口座名とfreeeの口座名が違ったためです(決めること2)
  • 前期の決算整理の前に切り替えた — 前期の決算整理(未払・減価償却・税金など)を入れると前期末の残高が変わります。前期の申告が終わった時点で、弥生の期首残高をもう一度突き合わせます

形式の違いは、ソフトが変わるたびに出ます。私もマネーフォワードに仕訳を取り込んだときは、CSVの形式の違いで止まりました。freeeから弥生会計への向きは、弥生会計の形式での書き出しが両社の公式ヘルプにあるので、形式そのものより 名前の対応 に時間を使う方が、やり直しが減ります。

よくある質問

前期の仕訳は移した方がいいですか

前期と弥生の画面で比べたい理由がなければ、移さなくてかまいません。freeeから書き出した決算書・試算表・仕訳帳を保存しておけば、前期の数字は見られます。移すなら、弥生会計 Nextでは最初の会計期間の設定で前期を選んでおく必要があります。

freeeの書き出しは、テンプレートを使う方と旧い方のどちらがいいですか

インボイスの区分が混ざっている、文字コードを選びたい、のどちらかに当てはまるなら、テンプレートを使う書き出しです。画面に[CSVエクスポート]がなければ、旧い書き出しで「弥生会計」を選びます。どちらでも、取り込んだあとの突き合わせは同じです。

移行にどのくらい時間がかかりますか

期首に切り替えて期首残高だけを入れるなら、作業の大半は口座・科目・品目の対応を決める所です。仕訳を移す場合は、取り込みより突き合わせに時間がかかります。1回で合わない前提で、決算の月を避けて日程を取ります。

移行は税理士に頼んだ方がいいですか

期首残高と科目の置き換えは、決算書の数字に直結します。自分で移す場合も、取り込んだあとの残高試算表を顧問税理士に一度見てもらうと安心です。相談先の分け方は 一人バックオフィスの相談先 にまとめています。

まとめ

  • 移し先は 弥生会計 Nextかデスクトップ版。オンラインは新規の申し込みが終わっている。製品で取り込みの画面と上限が違う
  • freeeの仕訳帳を 「弥生会計」の形式 で書き出せば形式は合う。時間を使うのは 口座・独自の科目・品目タグ・インボイスの区分 の対応
  • 一人で移すなら 期首に切り替えて、前期末の貸借対照表を期首残高として入れる
  • 取り込んだら 件数・合計・残高・期間・消費税 を突き合わせる。freeeは支払いを止める前に全部の期を書き出す。事業所は削除しない

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